五年目となる大銀座落語祭。今年が最後なのだそうです。
人気の会はチケットがあまりにとりづらいので、とれそうなところを狙ったわけですが、私自身、上方落語づいているという背景もあります。小米朝が出るならなおさらです。 大銀座落語祭最初の年、氷室のようだった十字屋ホールなので、厚手のカーディガンを持っていったらやっぱり寒かった。 《演目》 ○祇園祭 三遊亭金八 ○京の茶漬け 桂かい枝 ○はてなの茶碗 三遊亭金馬 ~中入り~ ○胴乱の幸助 桂 小米朝 ○愛宕山 林家たい平 隣の教文館では三三が講釈師と講談噺の会をしていました。考えてみれば、前半そちらで聴いて、はしごするという手もありました。若手はいいのですが、金馬の茶金はいかがなものか。ハイライトはやっぱり小米朝。持って生まれた美しさがあり、お父さんはもちろん人間国宝桂米朝。 高座を聞いたのは昨年がはじめてなのですが、比類のない明るさと品に魅了されました。今日の高座はそれに加えて力強かった。 「胴乱の幸助」は、テレビドラマ「ちりとてちん」の焼鯖屋のモデルになっている噺です。喧嘩の仲裁が趣味で、浄瑠璃の内容を本気にして京まで仲裁に出向く。 完成度の高い米朝落語は、小手先でいじる必要はないのかもしれません。でも、やりようはいくらでもある、ということを小米朝は示したような気がしました。声は朗々として、表情も多様で、謡は見事。ああ、この人は一生懸命稽古している、と感じますが、それを口にせずに客をしっかりつかんでゆく高座なのでした。 米團治襲名を控えた小米朝、しばらく追跡です。天分を努力で花開かせたら、最も近いのは志ん朝のありようなのではないかとさえ思うのでした。 たい平は、ソン。小米朝がトリならばかなり聴けたでしょう。ふだんはわりときれいな芸なのに、そうみえない。米朝の「百年目」などを聴くと、商家のお大尽遊びは上方には叶わない、とつくづく思いますが、スケールも足りない感じがしてしまう。東京の同年代の落語家で小米朝の後と考えると、いっそ談笑ぐらいのあざとさとインテリジェンスがないと、難しいかもしれません。 関連記事 http://www.asahi.com/culture/stage/rakugo/OSK200707190122.html by brary | 2008-07-17 22:24 | 落語
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